終戦直後に生まれた私達が「還暦」だなんて、信じられないし、認めたくない…というのが本心なのですが、振り返ってみると、私達は、何と激変する世の中を生きてきた事でしょう。社会も、環境も、生活も、大きく変わりました。
ラジオの時代からテレビ、そして現在地上デジタルテレビへと移行中だし、黒電話が今や一人一台のカメラ付き携帯電話となり、インターネットと共に、世界中の情報が入り家に居ながら仕事もメール交換も買い物も出来る…そんな時代になりました。
生活は確かに便利になりましたが、その代償に多くのものを失ったのを知っているのも我達の時代です。
覚えていますか?
夕焼けの美しさ。ビルも少なく、空が一杯広がっていた。赤とんぼの群れ、アスファルトになる前の土ぼこりの道、夕涼み、銭湯、賑わった市場、縦横に走る市電、等々懐かしく思い出します。
思い出の中でも、特に多感な三年間を誇りをもって過ごした市岡高校時代は、今なお熱く、色鮮やかに思い起こします。
中庭、メタセコイヤ、屋上の朽ちた天文台、コーラス大会、フォークダンス等、精練潔白で正義感にあふれ、自主性に富んだ自由な校風と、個性豊かな先生方や友人達。
この学び舎で培われた「市岡スピリット」は今も健在でしょうか?
さて、私達が無事「還暦」を迎えることが出来たのも、戦後の物不足の中で生み育て働いた親や、教え育んで下さった先生方、そして命を繋いでくれた自然の恵みのお陰ではないでしょうか…・
そのご恩にあらためて感謝をし、17期生共々盛大にお祝いをしょうではありませんか。そして次の世代の為に何が出来るか、残せるかを考え、スローで良い、一歩ずつ次なる使命と夢に向かって歩き出そうではありませんか。
17期市高生! 集合!!
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